一般社団法人を設立する方の中には、
「自分にとって思い入れのある記念日を法人の設立日にしたい」
「語呂のよい日付がいい」
「法人の事業に関連の深い「〇〇の日」が良い」
「大安吉日がいい」「一粒万倍日がいい」「占い師の方から助言してもらった日付がいい」
など、様々な事情で設立日に拘りのある方も少なくありません。
一般社団法人の設立日は設立時にしか選ぶことができない(設立後に変更することができない)ものです。
このコラムでは、一般社団法人の設立日に関するルール・注意点について解説をしています。
一般社団法人の設立日はいつ?
一般社団法人の設立日はずばり法務局が登記申請を受け付けた日です。
登記の申請方法は、窓口で書面申請する方法、法務局のシステムを利用してインターネットで申請する方法(電子申請)、申請書・添付書類を法務局に郵送して申請する方法(郵送申請)があります。
窓口で書面申請する方法の場合は申請と同時に受付となるので、タイムラグはありません。
これに対して、電子申請の場合は申請時刻によっては、郵送申請の場合は常に、申請のタイミングと法務局の受付のタイミングでタイムラグが生じます。
法務局の業務取扱時間は、平日の午前8時30分から午後5時15分です。
拘りの設立日付がある場合、書面で申請する場合はこの時間内に管轄法務局の窓口で、電子申請する場合はこの時間内にインターネットで申請をするようにしましょう。
登記申請を受け付けてもらったら、もう登記は終わり?
登記申請の受け付けがされた日が一般社団法人の設立日になる、と聞くと受け付けてもらった日に即登記が完了しそうな印象を受けますよね。
実はそうではありません。
法務局は申請を受け付けてから、順次審査をしていきます。
法務局の審査が無事に終わると一般社団法人が正式に成立して、履歴事項全部証明書(いわゆる『謄本』)が取得できるようになります。
したがって、登記申請の受け付けがされると、法人が成立することを条件として申請受付日が法人の設立日になるというイメージです。
ちなみに申請の受け付けがされてから登記が完了するまでにかかる時間は管轄の法務局の込み具合によって本当にまちまちです。3日で終わる場合もあれば、3週間経っても終わらないケースもあります。
一般社団法人の設立日にできない日
一般社団法人の設立日は、法務局が設立登記申請を受け付けた日です。
そのため、法務局がお休みの日は設立日に設定することができません。
具体的には次の日は、設立日にすることができません。
- 土曜日
- 日曜日
- 国民の祝日等の休日
- 年末年始期間(12月29日~1月3日)
設立手続きのご相談をいただく際、必ず最初に「設立のご希望日はありますか?」ということを確認するのですが、その日付が土日祝日に該当するため「その日付は法務局がお休みのため、設立日に設定することができないのですよ」とお伝えすることも少なくありません(私が土日祝日に申請をするだけであれば喜んで対応するのですが、どうにもならないので歯痒いところです)
ご自身の設立希望日が設立日として設定可能な日付かどうかは、必ず最初に確認しておきましょう。
希望の設立日に一般社団法人を設立するためのスケジュール
一般社団法人の設立手続きにおいて、設立登記の申請というのは最終段階です。
希望の設立日がある場合は、必ずこの設立日から逆算して、申請準備が間に合うよう各種の手続きを進めていく必要があります。
一般社団法人の設立手続き全体の流れはこちらのコラムで確認➡一般社団法人の設立を考えたら最初に読むページ)
設立手続きにどのくらいの期間が必要かというのは、法人の規模などによって変わりますが、ミニマムスタートの法人であっても設立時の社員・役員が決まっている状態で、遅くとも設立日の1か月半前には定款案の作成や書類の取得準備などの具体的な手続きを開始するのが望ましいです。
一般社団法人の設立時に必要な役職・人数はこちらのコラムで確認➡一般社団法人の設立に必要な人数をケース別に解説
一般社団法人の設立時の定款作成についてはこちらのコラムで確認➡一般社団法人設立時の定款作成
一般社団法人の設立時必要書類はこちらのコラムで確認➡一般社団法人設立時の必要書類
📌 設立ご希望日に確実に設立したいという方へ
「絶対にこの日に設立したい、という日付はあるけれど、今から手続きを始めて間に合うか不安」という方は、ぜひ一度、一般社団法人設立手続き専門の司法書士へご相談ください。
一般社団法人の設立手続きのプロである司法書士にご相談いただくことで、設立までのタスクが明確になるだけでなく、必要な時間を大幅に短縮することが可能です。
弊所では初回無料相談を実施しており、オンライン通話で全国対応しています。
「この日に設立したいけど、どうすればいいかな」とお悩みの方は、ぜひ下記よりご相談ください。
👉 詳しくはこちらもご覧ください:
一般社団法人設立のご案内ページ
📌 あわせて読みたい関連記事
【設立関連コラム】
- 一般社団法人の設立を考えたら最初に読むページ
- 一般社団法人設立時の定款作成
- 一般社団法人の設立|人数・費用・必要書類・流れ・期間・定款
- 一般社団法人設立時の必要書類を司法書士が徹底解説
- 一般社団法人設立の流れ
- 一般社団法人の設立にかかる費用
- 一般社団法人の設立に必要な人数をケース別に解説
- 非営利型の一般社団法人とは?メリットと要件
- 一般社団法人の設立、誰に相談するのが正解?
- 一般社団法人の役員氏名に旧姓を併記するには?
- 一般社団法人の主たる事務所の表記方法
- 実質一人社員で一般社団法人を設立する方法
- 一般社団法人の理事会設置の検討は慎重に
- 一般社団法人の「社員」とは?
- 任意団体から一般社団法人へ|信用力アップ・寄付金獲得のための法人化ガイド
- 一般社団法人の設立に必要な最低人数
【運営関連コラム】
- 一般社団法人のオンライン社員総会の開催方法
- 一般社団法人の理事改選|ケース別の手続き・必要書類・登記まで徹底解説
- 一般社団法人の役員任期切れていませんか?
- 一般社団法人の役員任期の考え方、確認方法と注意点
- 一般社団法人の理事会廃止の手続き及び費用
- みなし解散された一般社団法人を復活させる方法とその費用
📘 著書(共著)
「一般社団法人設立・登記・運営がまとめてわかる本(日本法令)」